歪
□僕の声だけは聞いて
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スッカスカの部屋で今日もクロナと二人だけ。
外はスゲェ風だ。
絶対に外に出たくねぇけどクロナだけ外にだしてぇ。
細いし軽いしで簡単に飛びそうだ。
「アァアァァァ」
「ギャアァァァ」
「ヒィイィィィ」
透き間風の音が悲鳴みてぇに聞こえる。
うるせぇ。
「嫌だ。………接しなくないんだよ………」
クロナが耳を塞いで部屋の隅で小さくなってる。
カタカタ震えていた。
今すぐ出て抱きしめてやりてぇが、出来そうにねぇ。
その手を外して、オレの声だけ聞け。
お前の嫌いなもんはオレが消してやる。
end