□一方的な独占欲の行く先は?
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クロナの頭の中はオレが一番理解している。

砂漠のような水のない世界で、自己否定を繰り返してるのも知ってる。

このオレがクロナの事において知らないものはない。

クロナはオレだけのものだった。

こいつの母メデューサでもなく、クロナの全てはオレのものだった。

オレはクロナで、不本意ながらクロナはオレだ。

そうだったんだ。

いや、そうじゃなきゃならなかった。


「お友達になってください。」


そう言って女はオレのクロナに手を差し出した。

誰にも接されなかった(このオレは別として)クロナにとって物凄い嬉しい事だった。


「う゛……そんな……どう接したらいいかわからないよ〜」


ボロボロ泣き出した。

うぜぇ。

クロナを泣かしていいのはオレだけだ。


「う゛ぁ……こんなに泣くの初めてだよォ〜。涙との接し方もいまいち、よくわからなくなってきたよ。」

「どうすんだよ。行くぞ」

「置いていけないよ。」

「弱ったな。」

「ふざけるなよ」


そうだ。

何ふざけてるんだ。

このブタどもが。












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