□狂ってるなんて言わせない
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「はぁ?」


予想通りにスピリットは冗談だと思っていた。

そりゃ、そうだ。

誰だって自分が人体実験の研究材料になっているなんて信じたくない。

人を疑う事が苦手な彼だから、自分のパートナーにそういう癖があっても、まさか自分がなんて考えてないんだろうな。


「腰が痛いのは。もしかいたらシュタイン君に抱かれれてるんじゃないかな。」

「おいおい。アイツは男だぞ?俺だって男だ。それはないって」

「じゃあ、もしそれがないとしても。シュタイン君に解剖されてるのは事実だと思うよ。」

「何言ってんだよ。アイツは俺のパートナーだぞ。確かに人格破綻者みたいな奴だけど、そんなことはしねぇよ。」

「可能性としては低くないと思うの。」

「冗談はいい加減にしろよ!!!」

「冗談言ってると思ってんの!?」


突然、スピリットは私の胸倉を掴んだ。

クラスのざわつきの止まって、私達を見ている。

あぁ、私はスピリットが傷ついている様なそんな顔を見たかったんじゃない。


「これ以上傷く前にシュタインとは離れた方がいいわ。」

「なんでお前にそんな事言われなくちゃならないんだよ!」

「スピリットが好きだから」







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