旅は道ずれ世は情け

□1話
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弱肉強食。そんなの自然界では当たり前。
でもそれをちゃんと正確に理解したのは、この世界に来た瞬間の話だったんだ。
少し馬鹿みたいだと思う。元の世界でも、そんなの何処にでもあったのに。


「分ってるけどさぁ。」


今自分の顔は可哀想な位歪んでいるだろう。体が震えているのも気のせいじゃない。
多分、憧れていた世界の現実に失望したのも含まれてるんだ。
この世界は画面の向こうから見ても、素敵な、とてもキラキラした世界だったのに。どうしてこんなにも違うのか。


「血生臭い。」


大好きだった世界が、真逆になった気がした。










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