旅は道ずれ世は情け
□4話
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ポケモンの鳴き声と日差しで目を覚ますと、そこには糸目のポケモンが居りました。
腕の中の見知らぬポケモンに私は吃驚どころか思考が停止する。
今の状況を例えるなら、自分は男で朝起きたら見知らぬ女性が腕の中で寝ていましたに近い。
あっれ、どちら様?つか雷響どこいった。もしかして実は雷響、コリンクじゃなくてメタモンだったんじゃ、。
「がう」
寝ぼけてんじゃねぇとでも言うように雷響の声が下から聞こえる。
どうやらベッドから落ちて床で寝ていたらしい。寒いとでも言うようにのそのそと腕の中に戻って来た。
そして硬直。あ、私と同じ反応だ。
「、ひの」
例のポケモンが目を覚ます。
鳴き声すら愛らしいこのポケモンは、皆さんもよくご存知のジョウト御三家が一匹ヒノアラシくんである。
もしかして昨日のヒノアラシなのかなとか思いながら、ちょいちょいと鼻の下をくすぐると寝ぼけながら擽ったそうにゴロゴロした。
え、なにこの子可愛い。
暫くその繰り返しで遊んでいると雷響が拗ねたのか飽きたのか、私の頭に頭突きをかます。
痛い。あの、頭突きって意外に攻撃力高いのよ?そりゃ手加減してくれてるのは有難いですが。
「どうしようこの子。」
「がう。」
未だベッドでゴロゴロとしながら寝ぼけているヒノアラシを見て、私達はため息をついた。
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