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□遅れてきたバレンタイン
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バレンタイン当日の晩

イネスが一人晩酌をしていた時だった


「はい、イネス。ハッピーバレンタイン」
「ボクたち三人からだよ」
「イネスの口に合うといいんですが…」
三人から手渡されたのは、有名なショコラティエ作成の高級チョコ
「よくこんなお金あったわねぇ…」
「無いよ!だからこそボクらは共同ピッピしたんだよ!」
「共同出費じゃないの?ベリル」
「ええ、ピッピってどちら様なのですか?」
「む、そ、そうだよ!イネスは食べ慣れてそうだから、下手なチョコ買うと逆にお金をせーきゅーされそうだからね。」
「そのような事はしないとわかっておりますが…、イネスに喜んでいただきたくて」
「ベリルが一番一生懸命に探してたんだよ」
「あら、嬉しいわ。ベリル」
「コ、コハクぅ!?」
女性陣に穏やかな空気が流れた




イネスが貰ったチョコを、4人で分けて食べた
「そういえば…、シングたちにはどうしたの?」
新しく出したブランデーを飲みながら、イネスは聞いた
「飲み過ぎだよ、イネス。シングたちにはね」
「それぞれ手作りチョコを差し上げたのですわ」
「〜まあ、ボクは買ったケーキにデコレーションしただけだけどね」

…手作り、そんなの…
「作ったこと、ない」
「?何か言った、イネス」
「な、何でもないわ!」

それにしても、このチョコ美味しいね
クンツァイトのチョコより美味しいですわ
クンツァイト作るんだ…

4人で談笑しながら完食し、全員眠りについた

イネスを、除いて
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