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□プリン日和です
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ルルーシュ殿下はプリンが好きです。なので、同じくプリンが好きな僕の上司のロイドさんと気が合うみたいで、よく特派の様子を見に来ては、ロイドさんと仲良さげにお話しています。
ルルーシュ様が余りにもいい笑顔でロイドさんと話すもんですから、僕は時々妬いちゃったりします。

だが、しかし。

今日は妬いてる場合なんかじゃありません。

なんたって二人が“プリンを焼くか焼かないか”でモメているんですから。


「おいロイド。お前は何故にプリンは焼いた方が良いなんて言うんだ!?」

「焼いた方がプリンは滑らかになるんですよぉ!殿下っ!!」

「馬鹿めっ!!焼いたら滑らかにはなるが、プリン独特のぷるぷる感が損なわれてしまうんだぞ!!」

「何を言ってるのですか、殿下!!プリンは味を楽しむ物でしょう!焼いた方がコクだって出ますよ!」

「違うな、間違っているぞロイド!!プリンは食感を楽しむ物だ!!ぷるぷるするからプリンなんだ!(?)大体、コクが出ても甘さが失われてしまうっ!」

「あらぁ〜?殿下はまだ子供ですねぇ。」

「何ィ!?」


アララララ…。
何故、この二人はプリン1つでこんなに熱くなれるのでしょう。

まぁ、僕は関係…無いですよね?


「ふん!!だったら俺と同い年のスザクに訊いてみるよっ」

え゙…。

「おい、スザク。」

「なな、なんでしょうか…?」

「お前は普通のプリンと焼きプリン、どっちが好きだ?」

…どうしようっ!!?
僕、どっちかって言うと一票差で焼きプリンの方が好きなんだけど、そう言ったらたらルルーシュ様が…っ!!でも、曖昧に答える訳にもいかないし…。よし、こうなったら正直に…。

「えぇっと…、僕、プリンより…ヨーグルトの方が好きです。」

「「……。」」

アレ…??

「ロイド、すまん。あいつに訊いた俺が間違っていた。」

「仕方ないですよぉ。スザク君はKYですから〜」

…ちょ、ロイドさ…っ

「そうだったな。…きっと、乳酸菌やらビフィズス菌を摂りすぎたんだよ。あいつは…。」

「あは〜。ならスザク君が壁を走れるのもヨーグルトの所為でしょうね〜。」

「多分な。やっぱりプリンの方がいいな、ロイド。」

「そうですね〜。あはは」

「はははは。」

ルルーシュ様まで…。
何笑い合ってるんですか……。

「ありがとう、スザク。お前のお陰でプリンのありがたみが分かったよ。」

「え?あ、あぁ。はい。ど、どういたしまして……?」

枢木スザク、なんだかとても複雑な気分です……。







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