長曾我部軍
□0.1%の答え。
1ページ/1ページ
先日、仲の良い長曾我部元親先輩に「ドライブに行かねぇか?」と誘われた。
どうせ休日は暇なので、二つ返事で了承した。
着いたのは海。
「海、好きなんですか?」
「おう!なんか嫌な事も吹っ飛ぶんだよ。」
先輩は満面の笑みでそう言った。
いつもは頼りになる先輩ってカンジだけど、この瞬間(とき)は身近な存在(同級生とか?)に感じた。
しばらくの間海を見ながら話をしたり、足だけ海に入って遊んだりした。
気がつくと陽も沈みかけ、時計の針は6時を指していた。
「…冷えてきたな。そろそろ車に戻るか。」
先輩に続いて私も車へと向かう。
車に乗りエンジンを掛けたが一向に走り出す気配が無いので先輩を見ると、考え事をしているのか、顔を少し赤らめ難しい表情をしていた。
考え事が解決したのか、先輩はウシッと小さく呟いた。
「…あ、あのよ。プ、プリクラ撮らねぇか?」
「プリクラ?」
まさか強面の先輩(←失礼)からそんな単語が聞けるとは思っていなかった為、驚いた私は聞き返してしまった。
「いや、嫌ならいいんだけどよ…」
私が嫌がっていると思ったのか、先輩は顔を更に赤くして言った。
先輩につられて私も顔が赤くなるのを感じながら否定した。
すると先輩はニッコリと笑って車を発進させた。
そんな先輩に心臓が高鳴る。
チラッと先輩を見ると、先輩の顔はまだ真っ赤だった。
もしかして…
ある疑問という思いが生まれた。
それは、期待であり、不安であり、思い込みであり、確信である。
99.9%正解の難問。
信号が赤に変わり、車が止まったので先輩に“99.9%正解の難問”の答えをもらう事にした。
「先輩、もしかして私の事好きですか?」
「うぇっ!?……お、おう。」
私の言葉に驚いた先輩だったが、答えをくれた。
私は先輩の反応の面白さと、嬉しさとで笑ってしまった。
そんな私を一瞬悔しそうに睨んだ先輩だったが、すぐに笑顔になった。
0.1%の答え。
(いつから私の事好きだったんですか?)
(………最初っから。)
終