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07/28(Wed) 16:15
お久しぶりです!
美緒

久々の書き込みです♪覚えていますかね?(笑)

勉強が忙しくなってきたので、ブログを閉鎖することにしました(・ω・`lll)

コラボ小説をうpしないまま閉鎖してしまってすみませんorz

ということで、ここにうpしていこうと思います!!←

今まで仲良くしていただいてありがとうございました!

零さんもお仕事とか頑張って下さいね(*・ω・)

それでは失礼します^^
PC

07/28(Wed) 16:21
喧嘩するほど仲がいいっていうけど似てる二人は喧嘩する
その1

〜零さん〜
ああもうどうしてこうもお前は俺の心を狂わせる?

なぁ、土方…











実に怠い一日が始まる。
教師が遅刻するわけにもいかず、俺は腕を伸ばして頭の上で鳴り響く目覚まし時計を止めた。

別に学校が嫌いなわけじゃない。行きたくないわけでもない。むしろ好きな奴に会えるんだから早く行きたい。でも。
まるで学生気分な俺はそんなことを思いながら、自分の中にある感情を洗い流すかのように洗面所へと向かった。











「きりーつ、気をつけー、れーい」

「うーっす。連絡は特にねぇから朝のHR終わりな。学級委員ー」

「きりーつ…って早!終わるの早っ!!つーか何も始まってねーよ!」

「メガネ朝からうっせーぞ黙れ〜きりーつ」

「強制終了!?」

「あ、それと土方は国語準備室まで来い」

「ちょっ、なんで俺なんだよ!?」

「…なんとなく。てか一時間目国語だから、早くな」

「チッ…」



自分から話しかけない限り土方がなかなか俺の方を向いてくれないのはいつものこと。
俺は担任だっつーのにHRや授業の時なんかはいつも窓の外を眺めて視線を合わせようとしない。

当たり前だけどせっかく同じ教室にいるのに抱き締めることすらできないわけで。
ただでさえつらい状況なのに目も合わせてくれないとは。

こいつがいくら恥ずかしがりだからって、それじゃあ俺は寂しいというかなんというか。

だから用事なんてなくてもいつも適当な理由で呼びつけて土方を俺のテリトリーへと招く。



「失礼します…」

「おー入れー」



土方は俺の顔を見るなり伏し目がちに視線を逸らし、ゆっくりとドアを閉めた。



「…なんの用だよ」

「べっつにー?これ教室まで運ぶの手伝ってほしくて」

「授業で使う資料か?そんなの他の奴でもいいだろ」

「…そりゃあ俺だってかわいい女子に頼みてぇよ。でもこの量だよ?見てみ、これ」

「………チッ、先行くぞ」



バタン!と勢いよく閉められたドアはその反動で少し開いたまま、俺はそれを見ながら煙草に火をつけた。

明らかに土方の機嫌が悪くなった。理由も勿論わかってる。
女子に頼みたかったと言ったことが気にくわないんだろ?
お前のことくらいわかるさ。だからあえて言ってやった。

俺ばっか求めてる気がして悔しかったなんて、そんなガキみたいな理由で俺も土方に妬かせたかったからだ。

…土方が他の奴でもいいなんて言うから。
一番俺の気持ちを知ってる奴にそんなふうに言われたら、こっちだっていい気はしない。



「はぁーだりぃ…」



煙草の火を消して3Zの教室へ向かう。
俺が教師じゃなくて生徒だったら確実に授業をさぼるだろう。

でもあいつはそんなことしない。
だからこそ一時間目の授業は苦痛だ。

いつものように窓の外を見る土方を見るのは嫌だから。

教室で他の奴らと話してるところを見るだけでこんな気持ちになって、そんな嫉妬なんてガキみたいな感情に悩まされるくらい、俺は惚れてるんだから、さ。
PC

07/28(Wed) 16:22
その2

〜美緒〜
バタン!と強い音がしてドアが閉まった。
ったくあいつ、こんな重てぇのを俺に運ばせやがって・・・。

誰かに手伝わせようにも国語準備室をあいつが完全に私物化させてちまってるからこの辺によりつくヤツは滅多にいない。
あぁ、重てぇな。さすがにこれは女子には運ばせらんねぇな。


『俺だってかわいい女子に頼みてぇよ。』


俺の頭の中ではこの一言が渦巻いていた。
女子に頼みてぇなら頼めばいいじゃねぇか。たとえ女子でも、何人かいれば運べない量ではない。
言葉にできない怒りが込み上げてきた。



あいつが本心でそんなこと言ってるんじゃねぇことくらいわかってんだ。



だからこそ、イライラする。


俺だけが余裕がないような気がして。
俺だけがあいつを好きなような気がして。
俺だけがもてあそばれているような気がして。


あいつにだけ、余裕があるのがムカつくんだよ。


それに、あの言葉はたとえ冗談だとしても、

お前の口からは聞きたくなかった。
俺にだけは言ってほしくなかった。



だって俺は男だから。



それは変えることのできない真実。
そして、俺があいつを好きなのも、変えることのできない真実。



ここまであいつのことを考えている俺は重症だな。



きっとあいつはそこまで俺のことを考えていないだろう。きっと俺だけだ。

土方はゆっくり立ち止まり、後ろをふり返った。
でも、ふり返っても誰もいない。あいつの姿も。
広がっているのは静寂だけ。



あ、この廊下は今の俺の心を表してるみてぇだな・・・。
悲しみ、
静寂、
そして、無。



今の俺には、何も無い。



「・・・・・・はぁ、重てぇ。」



土方は再び教室に向かって歩き出した。


ガラガラッ。

「あっ土方さん。重そうですね、資料。」

「うるせぇ、黙れ駄眼鏡。」

「・・・は?なんでみんな今日の僕への扱い酷いの?僕、みんなになにかした・・・?」

土方は新八の言葉を完全無視して乱暴に席に着いた。
土方が席に着くと同時にチャイムが鳴った。

すると、銀八が教室に入ってきた。


バタン。と静かにドアを閉めて、



「んじゃ、授業はじめるぞー。」 
PC

07/28(Wed) 16:23
その3

〜零〜
重たいドアを開ければ最悪な時間の始まりだ。

教室はいつもと変わらず騒がしくて、チャイムが鳴ったというのに席にもつかず暴れている連中もいる。
その中でやはり違って見えたのはあいつの様子で。
不機嫌そうに窓の外を見て、センセーが来たってぇのにこっちを見ようともしない。

授業受ける気あんのかねーあいつは。



「ま、いつものこと…か」

「は?先生?何かあったんですか?」



誰に言うわけでもなく小さく出てしまった言葉に反応したのは一番前の席の志村だ。



「いやー別にぃ?授業かったりぃしジャンプ読みてぇから自習にしようかなんて思ってねぇよ?」

「あんたそれでも教師ですか!?授業して下さいよ」

「うっせーなぁ、眼鏡はおとなしく眼鏡ケースに入ってろ。そして踏まれてケースごと割れろ」

「ひどくないですかそれ!?つーか意味わかんねーんだよ!」

「よぉしオメーら、今日は一人やたら騒がしい奴がいるからアレな。自習で」

「僕のこと?僕のことか!?元はといえばあんたが…!」



こいつはぬけているようで何げに鋭い。
俺の機嫌が悪いことを悟ってか、盛大にため息をついて諦めたかのように自習をし始めた。
他の奴らはというと俺が自習と言った瞬間から席を立ち、再び騒ぎ始める。

ちらっと視線をなんとなく窓側へ向ければ先程と何ら変わりない土方の横顔が目に入った。

いつものこと。
だがいつもと違うのは明らかだ。
照れてこっちを向かないんじゃない。
あれは間違いなくあのことで苛々してるんだと思う。

その理由は俺?
俺があんなこと言ったから?

じゃあ俺がこんな気持ちになってるのは?

悪循環だ。
ただあいつのことが好きなだけなのに。
きっとあいつだって…。

それなのにこんなにもうまくいかないのは性別云々ではなくて単純に“合わない”んだと思う。

思えば最初からそうだった。
いつも意見が合わない。気が合わない。好きなはずなのに…想っているのに喧嘩ばかりする。

こんなんでよく毎日顔合わせてたなぁと今さらながら思った。

土方は相変わらず窓の外を眺めていて一瞬たりともこちらを見ようとしない。
悔しいことにあいつが今何を考えてるかっつーのもなんとなくわかる。

きっと俺と同じだ。

考え方は似てるのにどうしてこうなるんだろうな俺たちは。

そんなことを考えていると、適当に開いたジャンプのページを捲ることもしないまま終業のチャイムが鳴った。



「えっもうこんな時間?」

「先生どうしたんですか?今日なんか様子おかしくないですか?」

「んー?いつもと変わらずカッケェよ俺ァ」

「だいたい急に自習とか言いだすし…まぁ珍しいことじゃないけど」



教卓の前で志村と話しているとチャイムが鳴ると同時に足早に教室を出る土方の姿が目に入った。

まるで避けられているような感じがしてそれが余計に俺を苛つかせる。

それなのに追うようにして教室を出た自分自身に嫌気がさした。
だけどいつまでもこのままって訳にもいかない。
気まずいことに変わりはないが、今日まだろくな会話もしてないことに気付いた俺は教室を出た。

用がある訳じゃない。
今何か話してもまた互いの気分を悪くするだけかもしれない。
それでも自分の視界から消えた途端、妙な不安を抱いたり切なくなったりするのは、なんだかんだで俺はあいつに相当惚れ込んでるということらしい。



「…土方っ!」

「………」



後ろから声をかけるといつも以上に睨みをきかせた土方は無言で振り返った。
PC

07/28(Wed) 16:24
その4

〜美緒〜
「…土方っ!」

「………」

俺はあいつに名前を呼ばれたので振り返った。
いつもより睨みをきかせて。
あいつは声をかけてきたのにもかかわらず、無言なままだった。
俺が不機嫌なことくらい、お前はもうわかってんだろ?それを覚悟した上で声かけたんだろ?
もう、なんなんだよ・・・。言いたいことがあるならハッキリ言えよ。
俺だって、ずっとこのままなんて嫌だ。でも、



俺から謝る勇気なんて持ち合わせちゃいねぇんだよ。



それに、謝るようなことした覚えなんて俺にはねぇ。全部あいつが悪いんだ。
だが、このままじゃ、埒が明かねぇ。

俺は、小さい声で、

「なんだよ。」

そう聞くと、あいつは頭をかきながら、

「ちょっと、なぁ・・・。」

なんだよ。そんな覇気のない返事は。言いたいことがあるならハッキリ言え!
俺が再び睨みをきかせると、あいつは決心したように、

「その・・・「せんせぇー!!」

あいつが何か言おうとした瞬間、あいつのまわりに3Zの女子何人かが群がってきた。
・・・なんなんだよ。

女子たちはとてもうざい口調で、
「先生ぇー!実は分からないところがあるんですけどぉー。あ、今お取り込み中ですか??」

女子たちは俺のほうを見てニヤニヤしながら聞いた。そんな目で、見んじゃねぇ。
あいつは、また頭をかきながら、

「あー・・・、そんなんじゃねぇっつーの。で、何がわかんねぇの?」





・・・・・・・・・カッチーン。




この時、俺の中で何かが壊れた。
こんな時でも、お前は俺以外を優先するのかよ。お前は、俺よりそんな女子たちのほうが大事なのかよ。
そうか、わかった。

土方は小さい声で、

「・・・・・・・・・・・・死ね。」

そう呟いて全力で走り出した。

「おいっ!土方っ!」

俺はただひたすら走り続けた。

もう、何も聞きたくねぇ。
   何も見たくねぇ。
   何もしたくねぇ。

ただ、その一心で走り続けた。後ろのほうからあいつの声がするが、そんなの無視だ。
もう、疲れた。お前のことなんて、もう知らねぇ。

「土方っ!!」

どんなに走ってもあいつは追いかけてくる。でも、俺に追いつくはずがない。

「ついてくんな、ボケ!」

土方は銀八に罵声を浴びせた。そして近くにあった空き教室に入り、ドアの鍵を閉めた。
そして、やっと追いついた銀八がドアの目の前に立った。

「開けてくれよ!」

ドンッ!
銀八は一回ドアを強くたたいた。

やめてくれよ・・・。あいつはいつもそうだ。


期待させておいて、後で裏切る。

「なぁ、開けてくれよ!」

もう、お前の声は聞きたくねぇ。

「おい、土方!」

もう、お前なんか見たくねぇ。

「・・・お願いだから、開けてくれよ、土方。」

「・・・だまれっ。」

もう、お前の傍にいたくねぇ。


キーンコーンカーンコーン・・・・・・

授業開始を告げるチャイムが鳴った。


「・・・。放課後、国語準備室に来い。」


銀八は小さい声でそれだけ告げ、コツコツと靴の音をたてながらその場を去っていった。
土方はその場にゆっくりしゃがみ込んだ。

「だれが行くかよ・・・。」

そういって、項垂れた。
PC

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