小説『好きになってください』

□第1話『邂逅(かいこう)する動揺@』
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ユズキ
「階段、きっつ…」

縦社会の現実というとオーバーだが、
1年生は校舎3階に教室がある。3年は1階だ。
文化祭準備の間、一手にまとめているゴミの集積は1階なので今日は何度か往復した。


因みに、階段は東階段と西階段があるが、
これまた文化祭中の特例で
西階段が使えない。
ユズキのクラス、1-Aは西階段最寄なのだから
これまた彼を疲労させた。

ユズキ
「しっかし…他のクラス、帰んの早くねぇ…?」

止まらぬひとり言。
3階に戻ってきて
美術室を通り過ぎて、

まず最初に1-Fを通りかかった。

ユズキ
「ん…あれ」

思いがけない光景。

それは人それぞれで、
この時のユズキには
本当に目に焼きついた光景だった。
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