Novel*

□unexpected
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柚荘様リク。
『執事パロ』


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今日のお嬢様はいつもよりかなり不機嫌です。
父親のヴェーダの気紛れでお見合いをさせられそうなティエリア。

「何で私がお見合いなんか!!私はまだ15だ!それに…っ!!」
「それに…?」
「………っ、お前の方こそどうなんだ!私が何処の馬の骨かも分からない男と結婚してもいいと言うのか!?」
「…………」

ロックオンの射るような眼差しに、ティエリアは思わず息を飲んで後退った。

「いいわけないだろ?お前に触れていいのはこの俺だけだ…」
「……っ」

ロックオンの言葉遣いが変わる。
それは従者から一人の男として…。
余裕がないのだとティエリアにも分かるくらいロックオンの機嫌は悪かった。
詰め寄られ、壁と背中合わせになったティエリアはこれ以上逃げられない。

「ロックオ、やめ……ん、は…ぁっ……」

苦痛に歪んだロックオンの顔が近付いてきたかと思えば性急に唇を塞がれた。
いつもと違い乱暴に口内を荒らされる。

「ふ…はぁ、っ…は……」
「…っ!?すみません、私としたことが…!」
「馬鹿!謝るくらいなら最初からするな!!」
「返す言葉もございません…」

肩で息をする少女は涙目で執事を睨んだ。
我に返ったロックオンは縮こまり盛大に肩を落とす。

「しょうがない…。お前がどうしてもと言うのなら見合いは取り止めてもらおう。まぁ私もあんな馬鹿げた事したくはな……笑うなっ!!」

くつくつと笑い出した執事に真意を理解した少女は恥ずかしさに顔を染め噛み付いた。

「本当は私が止めるのを待っていたんでしょう?」
「ち、違っ!?私はただ見合いなどしたくないだけだ!!」
「はいはい、そういうことにしておきましょう」
「だから違うと言ってるだろう!!」
「さ、ヴェーダ様の所に行きますよ。お見合い、お断りするんでしょう?」
「〜〜〜当たり前だ!!」

駆け出したティエリアの背中を眺めるロックオンの表情は緩んでいた。







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いつも余裕綽々な執事様なのでたまには余裕をなくしてみようかと思ったけれど結局はいつもと一緒になりました(((^^;)

駄文で申し訳ないですが柚荘様に捧げます(>_<)







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