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□てるてるに願う
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自室に戻ると、白い固まりが窓辺にずらっと並んでいた。

なんだ、これは。


「おい、ルキア」


この状況の元凶を見ればせっせと作成中だった。

視線を向けられずに声だけが返ってくる。


「どうだ、すごいだろう!」

「なにしたいんだよ、おまえは」

「てるてる坊主だぞ、知らぬのか?」

「そーいう意味じゃねえっての。なんでてるてる坊主と逆さのてるてる坊主が交互に並んでんだよ」


ルキアにしては上手く出来上がっているてるてる坊主はきれいに一列に並んでいる。

顔は描かれておらず、のっぺらぼうだ。

描きそうなのにな、ヘンな顔を。


「ん?それは明日、雪になってほしいからだ」


手元のてるてる坊主を窓枠に飾ってにこりと笑った。

晴れてほしいって言うんならわかるが、何故に雪なんだ。


「はー。つーか、雪降ったらどこにも行けねえだろうが。わかってんのか、明日おまえの誕生日なんだぞ」

「だからこそ、降ってほしいのではないか!ほわいとばーすでーとやらになるのだぞ」


いやいやいや、ちょっと待て。

誕生日に雪が降ってもホワイトバースデーなんて言わねえし。

ったく、どこの何情報なんだよ。


「なんねーよ」

「何故だ。くりすますは雪が降ったらほわいとくりすますになるではないか」


いくらならないと言っても「いいやなる」と言って聞かないルキア。

言いあっていたってしかたがない。

だから気になっていることを聞いてみる。


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