V

□caramel
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「さて、つくるか」

「なんだ?何をつくるのだ?」

「ヒミツー」


キッチンに立った俺に、気になるのかルキアが寄ってくる。

手元をのぞきこんでひとつずつ読みあげる。


「なまくりーむ、ぐらにゅーとー、ちょこれーと?」


んんっと考え込むような仕種をして、何かひらめいたのかぽんっと手を打った。


「わかった。飲みものか?」

「ちがいまーす。手伝うなら、グラニュー糖量って」

「うむ」


量りではかられたそれをフライパンに移して、大さじ一杯の水をいれて火にかける。

フライパンを片手で回すと水がグラニュー糖を飲み込んでいく。


「ルキア。生クリーム、人肌に電子レンジであっためて」

「ちょこはどーするのだ?」


初めてつくるからまずノーマルなものからと思っていたが。

迷ったのは一瞬で、チョコを入れるなら分量をかえなくてはならないと思い至る。


「まだ、使わねえからそこにおいたまんまで……って、食うな」


板チョコを割って今まさに口にしようとしていたチョコを奪う。



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