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□想う彼女/想い出の中のヒト
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彼女のことが気になってモヤモヤすることや、
笑った顔がきれいなこと、
拗ねた顔が可愛いことを考えることは家に帰ってからにしよう。
最近じゃ、いつも彼女の顔が頭の中ですぐに浮かぶ。
何を考えていても彼女がいる。
なんだかうれしいのに恥ずかしい気持ちになる。
特に彼女と一緒にいる時は。
目の前にいる彼女のことを考えているんだ。
もっと笑った顔が見たいとか、
声が聴きたいとか。
彼女は真剣に勉強しているというのに。
どうしようもないくらい彼女の存在が俺の中で大きくて。
それは日に日に大きく育っていく。
もう、名までついているのに。
声には出せずにいる。
変わってしまうのが怖いのかもしれない。
もっとと思うのに、まだだとも思う。
焦るな、焦れるなと。
だから、もう少し俺の中で育ててみる。
想いを、望みを。
教室の扉を開けるのと、始業の鐘は同時。
さいわい教授はまだで、間に合ったと石田と二人息を吐いた。
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