V

□caramel
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「けち」

「それ食って失敗したらおまえのせいだかんな」


残念そうに戻すと、電子レンジがちょうど鳴る。

フライパンの中身は白から薄茶色になりはじめた。

焦がさないように弱火にして、温めた生クリームと塩を一つまみ投入。

混ぜすぎない程度に時折かきまぜて煮つめていく。



用意していた氷水に少しだけねっとりとしたそれを落とす。

固まり具合と練り具合を何度か試して頃合になった茶色を型に流し込む。


「一護、これどうするのだ」


じっと手元を見つめていたルキアがようやく問う。


「冷やして固める。チョコでもつくってみるけどやる?」

「やりたい」


嬉々として今度はルキアがコンロの前に立つ。

先程より減らしたグラニュー糖を火にかけて水で溶かす。

同じように幾分減らした生クリームと割りいれたチョコを温める。

何度も振り向いては俺に確認を取るルキアが可愛くてたまらない。



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