V

□期間限定遠距離恋愛
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三ヶ月ってけっこうきつかったかな。

声聴くと逢いたくてたまらなくなる。

大体半日ほどの時差があったから電話はほんの数回だけだった。

メールは毎日してたけど。

でもぜんぜん足りなくて。

その反動もあってかなり無理させてしまった。

一緒に風呂に入ったのがまずかったか。

あそこで歯止めが完全に消えたんだ。

ルキアも疲れてるだろうから今日はゆっくり休んでもらおうと思っていたのに。

まあ、いちゃつくことはしたいと思ってたけど。

ここまでとは、俺も想像していなかった。

でも、足りてないんだよな。

ほんとはもっと求めたい。

ルキアの熱を感じていたい。

明日と明後日、休みにしといて正解だったなあ。

じゃなきゃ、たぶん無断欠勤してた。

俺、ルキアなしじゃ生きられないかも。

隣ですよすよ寝ている彼女はふわふわとした笑みを浮かべている。

キス、したい。

近づいて、触れるか触れないかのところではっとした。

ちょっと待て。

キスしたら、きっともっと先まで欲しくなる。

きっとじゃなくて、確実に。

無茶させたってわかっているのに、これ以上したら酷だ。

やめなきゃダメだ。

明日と明後日もあるんだから、今日はもう我慢だ。

我慢。

だけど、三ヶ月は長かったよな。

ごほうび欲しいよな。

待ってたもんな。

キス、だけならいいよな。

それ以上はしない。


絶対に。


(終)
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