蛙短編

□えいえん
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あれからラボに行けない日が続くと、私は彼に用もないメールを繰り返すようになった。

つらつらと綴られたどうでもいい話題。

ただ彼と会話を続けたかった。

大概の返事は短い物だったけど、決してすぐ切れるような返事ではなかったの。

私、凄く嬉しかった。

だって彼を好きだと確信してから、この部屋が凄く広く感じてた。

忘れていた筈の孤独感が怖かった。


「クルル…」


呟いては消える名前。

着信音がする度にドキドキしてしまう。

ああ、もうすっかり依存症ね。




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