蛙短編
□けいか
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家に帰ってぱたりと倒れ込む。
靴も脱がずに、玄関で。
誰としてこの行為に注意したり心配したりなんかしない。
両親は仕事で海外だから。
一人っ子の私はオートマチック満載のマンションに一人暮らし。
これでもまだ高校生よ?って言ってやりたい。
「あー…寝る。寝そう…おやすみー…」
大概ここで意識途切れて次の日の朝、なんだけど…
「オイ。」
頭上で聞こえた低音ボイス。
聞き慣れた声に目をはせれば、ニヤリと笑う金髪青年…
青年!?
「…!!!」
がばっと体を起こして鞄を盾に誰よ、と叫ぶ。
しかし目の前の男は嫌な笑みを浮かべて
「俺様だぜェ?」
一言。
呆気に囚われる私。
だって…だって…
「ク…ルル?」
「クーックックッ…他にお前みたいな女の部屋に誰が侵入出来るよ?」
当然という視線を浴びせられる。
そんな事言ったって変わりすぎなのよ…!
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