蛙短編

□はじまり
1ページ/1ページ

「クルルーいるー?」

「いねぇなァ。」

「いるじゃない。バカ。」


ラボの扉を開いた。

真っ暗な部屋に青白い、体に悪そうな光がいくつも光っていた。


「相変わらずの部屋ね。」

「用件はなんだァ?」

「あぁ、説教。」

「帰れ。俺は生憎説教なんて聞いてる暇はないんでね。」


こちらを向かない黄色い蛙。

蛙のくせに私より器用にキーボードを滑らかに鳴らす指。

…たまに、かっこいいと思ったり…


「何見てんだ気色悪ィな。」


前言撤回。

1ミリも思ってやるものか。

むしろ蹴ってやりたい。

だけど


「つっ立ってんな。気が散る。座れ。」

「はーいはい。」


さりげない、遠回しの遥か遠回しの優しさに気付いたら…


「ハマっちゃうのかもね?」

「は?」


恋の始まり。



End or Continue?


黄色い蛙に恋をしました。


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ