学園ファンタジー

□全寮制境学園
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『――以上をもちまして新入生代表の挨拶とさせて頂きます。1年生代表、神森 光(かみもり みつ)。』



―わああっ



春の花が咲き乱れる中、体育館で行われる新たなスタート。

それにふさわしい少し大きめのブレザーを着た小柄な少女…いや、ズボンを履いているので少年だろうが、少女にも見間違う程の可愛らしさは同性をも魅了する。

焦げ茶のショートに、目は焦げ茶のぱっちり二重。

少し緊張で頬が紅潮しているのが余計に可愛らしさを際だたせていた。




本日4月某日。ここ境学園は入学式を迎えていた。




少しこの学園を紹介しよう。


ここは高校から大学までエスカレーター式で上がれる超超超お坊ちゃま学校。



金持ちの息子、社長の息子、古い歴史をもつ家系の息子…などなど、家柄の良いものたちが集まっている。


どうして息子ばかりなのか…というと、はっきり言ってしまえば「危ないから」という理由になる。



この境学園。
少し…いや、かなり複雑な事情があり、共学でも男子校のようになってしまっているのだ。もちろん女子も少ないが、いるにはいる。



その複雑な事情というもの。
それはこの学園が、


魔の集まる境にある学園



という、意味あいをもつことによるのだ。







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