キミのとなりで
□キミのとなりで4
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眉間にシワが寄っている割には神田さん、悲しそう…。
「別にそんなこと微塵も感じませんでしたけど?ただ、それで部屋の四隅にお札が貼ってあるんだあって謎が解けたぐらいで…」
「本当か?俺は人が目に見えないものが見え、そいつらと話もするぞ?気持ち悪くないか?」
どこか神田さんが必死のように見える。気持ち悪くないのに気持ち悪いって言えって言ってるみたい。
「うん。気持ち悪くなんてないと思うよ?私はまだそういう場面に出くわしてないからなんとも言えないけど、誰もが持ってない力を神田さんが持ってるなんて、それはかっこいいなあって思うよ?」
今度は神田さんが私の両手をギュッと握ってきた。
「どんなことがあっても俺を嫌わないでいてくれるか?」
私は男の人の縋るような目に弱いようだ。
ティキの時もこうされると何でも言うことを聞いてきた。
そして今、私は神田さんを可愛いと思った。
「うん。命の恩人を嫌うわけないよ?」
私がそう言うと、救われたような表情をする神田さん。
この人はもしかして今まで私と同じ孤独な人だったのかもしれない。
「俺が何があっても絶対に守ってみせるから…」
うわあ!
ふわりと身体が引き寄せられて、私はあっという間に神田さんの腕の中にいた。
つづく
20100829
神田さんのそばにいると厄が起きる設定なんだけど…ガクコはラブロマンスだけを書いていたい(笑)