反逆の騎士
□06.5
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「はい、スザク。完璧とまでは言わないけど…大分目立たなくなったと思うよ」
「ううん十分だよ!ありがとうフェニア」
あの時スザクから半ば無理矢理奪い取った体操服。
真っ白にはならなかったけれどよくよく注意して見ないと分からない程度にはキレイになった。
受け取ったそれを嬉しそうに見つめるスザク。
「ユフィの言うとおり学校に行ってよかったよ。
ルルーシュと再会できたし、こんな風にフェニアとも堂々と友達として会えるから」
「友達……」
まるで初めて聞いた言葉のようにそっと呟くフェニア。
「ごめん、いやだった?」
「ううん。そうじゃないの。
…私、友達って初めてだから」
「え!?」
意外だった。
驚いているスザクに少しだけ顔を赤らめる。
「物ごころついたころには皇居にいたし、
周りは皆貴族か軍人ばっかりだし、
だから…その、嬉しいよ!ありがとうスザク」
そうやってはにかむフェニアに友人が今まで一人もいないのには驚きだった。
だけどその笑顔はあまりに眩しくて、
思わず顔を赤くした。
(どうしよう…)
困った事になった。
折角友達になれたのに…
(そのうち友達じゃ満足できなくなるかも)