番外編

□七年の重み
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「ねぇフェニア、今度の休日一緒にクロヴィスランド行かない?」

そのお誘いの言葉がきっかけだった





「クロヴィスランド、ですか」
「うん。生徒会の皆でさ!る…ルルも誘って」


シャーリーの視線が斜め後ろに注がれる
成程、皆でというのは建前で意中の人と一緒に出かけたいのが本音か
思わず笑いがこみ上げてきそうなのを必死にこらえた


「了解しました。次の日曜なら非番です」
「やったぁ!」
「スザク君も大丈夫って言ってたからこれで皆行けるわね!」


パチンと手を打つミレイ
1人ニーナだけは複雑そうな表情を浮かべていたが行かないとは言いださなかった
ルルーシュも無言だし、恐らくその日は黒の騎士団の活動もなくなるだろう
となるとフェニアやスザクだって平和なわけだ


「皆で出かけるなんて初めてだよなー」
「ルルーシュ!ナナリーの介助気を抜くんじゃないわよ」
「誰に向かって言ってるんですか会長」


そりゃそうだ、と場の空気が和む
ナナリーもクスッと小さく笑って、その笑顔にフェニアもつられて笑顔になった


「頼もしいですわ、お兄様」
「お前の事はこの兄に全て任せろ」
「いよっシスコン!」


リヴァルが茶化すと苦笑するルルーシュ
だけど否定しないのは自覚していることだから


(こういうのを微笑ましいって言うんだろうな)


ルルーシュに再会する前までは笑顔の作り方すら忘れていた
なのに今ではそこにいるだけで自然と笑えている自分がいる

それもこれも


(ルルーシュ様、姫、それとスザクのお陰、かな)


残念ながらスザクはフェニアと入れ替わりで仕事に行ってしまったので現在は不在だけど
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