───open!
「ねぇ、誰か来たよ」
「うん、誰か来たね」
「お客さんかな?」
「そうだね、お客さんかも知れないね」
「もうすぐ休憩時間なのに…」
「時間外労働で手当が出るなら考えてもいいけどね…」
目の前の私を無視してブツブツと呟く2人は瓜二つ。見た目には可愛らしい彼等だが、その手には妖しく輝く物騒な物が握られていた。
「もう見なかった事にして、消しちゃってもいいかな…兄弟」
「そうだね、消しちゃおう。無かった事にすれば問題ないよ、兄弟」
彼等は物騒な言葉を吐き、斧をあっさり振りかぶってきた。
いきなり大ピンチのようだ。