図書館保管庫

□四角い画面に映る君。
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遠足の自由時間、オレと森はそれぞれのグループで遊園地を回る事にしていた。
トイレ休憩中だったオレのグループは他のグループと合流したのかしばらくはその場を動きそうにない。
退屈になってきたから何か面白そうなものはないのかと携帯をいじりつつ辺りを見渡したけど人だらけ。
人がゴミのようだとかいう台詞を昔見た映画で聞いた事あったけどまさにそんな感じ。
正直、人ごみが苦手な自分からすればうっとうしい。
待ち時間50分ののジェットコースターとかお化け屋敷とかならもう行った。
ああいうのってパレードとかイベントやってる時間なら20分くらい待てば乗れるからな。

そういえば森達はどこ行ってんだろ…。
メールでも送ろうかと思ったけど探してみたらすぐにいた。
あの青空みたいな色の髪は間違いなく森だろ。
ルチャ…区長も似た色してるけどまずド派手な帽子被ってるだろうし必ずと言っていい程秘書さんが隣にいるから。
森達は遊園地の着ぐるみと写真を撮っててこっちには気付いてない。
グループを離れるわけにもいかないし、まず女子のグループに男一人が行くってのは…やめとこうか。

「植木、何してんだよ」
「えっ!?」

パシャッ

あれ、今、「パシャッ」って聞こえたけど気のせいか?
さっきオレを呼んだのはグループの一人で、どうやら他のグループとの話が終わったらしく呼びにきたらしい。
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