落乱
□三人部屋の苦悩
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少々下品かもです。注意。
蒸し暑い朝、今日も3年ろ組の三人の部屋では作兵衛の声が響いていた。
「おいっ!お前ら早く起きて布団畳んじまえ!」
寝ぼけている三之助と左門に指示をだしながら、作兵衛自信はとっとと着替えて布団を畳んでいた。
「なぁなぁ作兵衛。」
左門が作兵衛の袴を引っ張る。
「あんだよ左門。あっお前制服少し破れてるぞ?!早く教えろってんだよまったく。」
「昨日さ、作兵衛の布団に三之助が潜ってなかったか?」
富松作兵衛の全身が凍った。
「なんだ、左門見てたのか?」
平然と着替えを進めながら三之助が口を開いた。
「おう。でも寝ぼけていたからよく覚えていないのだ。」
そおかー、と答えながら三之助は髪を結い終えていた。
「でも、暑い中布団かぶって何をやってたんだ?もしや僕を仲間はずれにして遊んでいたのか?」
少しムスッとした左門が問いかける。
「お前、そこまで見て分かんないの?俺と作は「てめぇそれ以上言ったら一生寝かすぞ。左門も何でもねえから気にしてねぇで支度しろっ。」
さっきまで真っ青になっていた作兵衛は今度は真っ赤な顔をして、三之助の胸倉を鷲掴んでいた。
「なんだ三之助、普通は分かるものなのか?」
作兵衛の言葉を完全に無視して話を続ける左門。
「まーな」
三之助はそう言いながら、左門に気を取られている作兵衛の尻を触ってもちろん殴られる。
「そうか、だったら籐内と数馬に聞いてくるぞ。僕だけ分からないなんて納得いかないからな!」
「ちょっ、まて左門!!」
作兵衛の制止も虚しく、左門は走って部屋を出ていった。
「まぁ、あの方向音痴がは組長屋まで着けるわけないよな。」
左門が出しっぱなしにした布団を畳みながら作兵衛はため息をつく。
「なぁ、作。」
胡座をくみ難しそうに眉をひそめながら三之助は作兵衛に声をかける。
「っるせぇな、今おめぇをどうシメるか考えてんだ。話しかけんじゃねー。」
「俺はいいんだけどさ、作は左門が部屋にいるときは外とかでも大丈夫か?」
「そうか、いますぐ息の根止められてぇのか。」
指の関節をこれでもかと言うくらい鳴らしながら三之助に近づく。
「だって作見られるの嫌だろ?そしたら困るじゃん。昨日だって、イヤとか言っておきながらあんなに「誰が困るかこのッボケェェェェエエエエエエエ!!!!!」
その頃左門は見事は組の2人と居合わせることができ、三之助と作兵衛の事情を聞いたことでは組の不運っぷりは朝から発揮されたのだった。
「籐内、僕やっと左門の方向音痴もマシになったのかなって嬉しかったのにさ・・・。」
「言うな数馬。原因は不運だったなんて悲しすぎる。」
とりあえずは組の2人は、これから作兵衛と三之助に会うことが気まずくてしようがないと盛大なため息をつくのであった。