REBORN
□左薬指は僕の居場所
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「ねぇ、いつもこのゴツイ指輪持ってるよね。」
そう言って雲雀さんは俺のボンゴレリングを触っていた。
「大切なものですからね。雲雀さんも自分のリング捨てたりしないでくださいよ。」
雲雀はじっと綱吉の顔を見ると
大空のリングを投げた。
「ちょっちょっと!!雲雀さん!言ったそばから何してるんですかっ。」
急いでリングを拾いに行く綱吉の背中を見て、雲雀は不機嫌な表情を浮かべ何か考え事をしている。
「雲雀さん、怖い顔しないでくださいよ。仕方ないでしょ。」
雲雀は綱吉の腕をひっぱり、自分の方へ引き寄せる。
「ここ、空けておきな。」
雲雀が指していたのは綱吉の左薬指だった。
「ひばり・・さん?」
「もう少ししたら、ここ、僕の場所にするからね。」
そういって雲雀は綱吉の薬指をさする。
「いいね?」
綱吉を見つめたまま雲雀は問う。
「はい、まってます。ずっと雲雀さんの場所ですから。」
うれしくて うれしくて
たまらない。
「そ。」
綱吉の答えに満足そうな顔をする。
「もうすぐだよ。」
雲雀は薬指にそっとささやき、自分の場所になる
そこに、優しく唇を落とした。
本当はもう俺のすべてが雲雀さんのモノなんですよ。
それを自覚しているから言ったのか、そうではないのか、今はどちらでもいい。
だって、あなたは自分の居場所を
とても大切にする人だから。