がらくた

□詩
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独り



独り


いつも考えていることがあった。
「天使と悪魔が出合ったらどうなるか」
と。

天使と悪魔はいわば相反する存在。
けして交ることのない。

白と黒のようなものだと少女は感じていた。

しかし少女は気づいてしまった白と黒を混ぜると灰色というものが生まれるということに。

天使と悪魔は交わることができるのだろうか。

この世の天使と悪魔はいつになったら・・・

天使はいつも必要とされるの。
いつでも讃えられ拝められて幸せなのだろうな。

けど悪魔は?
いつも憎まれ恨まれる。
寂しくないのかな?

この世の中が平等なんて嘘だ。
だって天使には仲間がたくさんいるじゃない。
悪魔は一人なんだよ。
いつも一人ぼっちなのに・・・
誰も助けてあげないの。

けどね、私も助けられないんだ。
だって私も一人だから。

悪魔でも天使でもないの。

一人なの。
存在すらない。

名前がない。

一人。


いつになったらみんなが混じれるのかな。

いつになったら一人じゃなくなるのかな。

この体の中すべて流れているものを感じるの。
そうすると少しだけひとりじゃなく感じるよ。

だから君も一人じゃない。

心の中にはちゃんといるからね。

一人ぼっちじゃないんだ。

そういってまた眠りに落ちよう。

真実を見る前に。

傷つく前に

目を閉じよう。

もし次目をあけたらこの目には何が広がっているのかな?


目を開けなきゃわからない。

目は閉じたまま、わからないまま。

眠りにつこう。
そうすればわからないから。

なにもわからないから。


なにも考えないから・・・。






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