ミヤ

□褪せることのない色
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あの時からずっと…
今日も君に届くように
僕は歌い続ける。





褪せることのない色





気付いたら、俺のそばには君がいて
"どこにも居場所ないんだ"
なんて言いながら、俺がいつもいた定位置には…
俺とギター、そして君の3人でいることが多くなった。
そんなある日、君は寂しそうに呟いた。



『見つからなければいい…』



何の意味かわからなかった。
でも今ならわかる気がするんだ。
君は何かに脅えて、生きていたんだね。
何かに依存していたかったんだね。
たまに、俺の大事なギターを隠して、無邪気に笑っていた君が、今は過去の出来事なんてさ。



『サヨナラは言わないから』



なんて、無理した笑顔で俺の前から消えた。
君は今、何処にいる?
二度と会えない?
涙で霞んだ現実に、君の陽炎。
今日も君に届くように、俺はギターを弾きながら言葉では伝えきれなかった想いを、今宵歌い続けるよ。



ふと、風が舞った。
散る花弁は、君が俺に"大丈夫"と言っているように聞こえた。
君は俺の中に、生き続けている。





END
2009 10 24

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