☆小説☆

□■共犯■
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「やわらかい…」

そう言って雲雀は抱きしめた獄寺の胸元にキスを落とす。

「…や、めろっ…て」

肌蹴られたシャツから見える胸は緩く隆起していて、また、腰に回した手が感じる肉付きは、彼女が雲雀とは異なる生き物=女であることを伝えてくる。

「どうして?僕はシたい」

冬休みの学校。誰もいない校舎の一室。

雲雀しかいない応接室に呼び出されることが何を意味するかなんて、獄寺がわからないはずがないのに。

膝を跨がせるように座らせ向かい合ったら、ちょうど目の前に胸が来たから、第3ボタンまで外させてもらったのは獄寺の入室から3分も経ってなかった、と思う。


「あーもー正直すぎなんだよ、てめぇは!!…ぁ、ん…っ」

キスだけじゃ物足りないから、べろりとひと舐めも加えれば、獄寺はくすぐったそうに身を震わせ雲雀の肩を押しやった。

普段、沢田達といる時は、ささやかな接触でさえ避けようとしているのに、二人きりの時はどんなに触れても許してくれるから。

「好きな子に触りたいのは当然の欲求でしょ。君はそうじゃないの?」
「…っ……わかれよ、バカ」

首に回された両腕が、素直じゃない彼女の素直な答え。

引き寄せられるままに、深くはないが柔らかな膨らみに再び顔を埋める。

「…やわらかい」
「…悪かったな。でかくなくて…」
「別に気にしてないよ。胸が君の全てじゃないし、これから育てればいいわけだし」
「…エロヒバリ」
「なら、僕にそうさせる君も共犯だよ」
「…知ってる」

少しだけ身を離し見つめ合う。互いの瞳の奥に揺らめく情欲の火を認め、黙って唇を重ねた。

END

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