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□雨上がりの帰り道
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ごめん。
ごめんね…。
君の涙を見たかった訳じゃないんだ。


でも、もう離さないよ。

雨上がりの道を手を繋いで一緒に帰ろう。















「…別れよう」

気付いてたよ?
栄口の気持ち。
阿部に相談してるのも聞いちゃったんだ。

『水谷の事、大好きなんだ。でも…辛いんだよ』
そう言う栄口は笑ってたけど今にも泣きそうで。

それ以上聞きたくなくて、その場にいられなくて俺は逃げ出したんだ。





「栄口から言うのは辛いでしょ?」
そう言うと栄口は
「…水谷は優しいね」
って笑った。


違うよ。
違うよ栄口。
俺はズルイんだ。
終わりの言葉を言われるのが、大切な人を失うのが栄口にとってどんなに苦しくて辛いか誰よりも知ってるのに。
でも栄口から終わりの言葉を聞きたくなくて、でもそんなわがままな自分を悟られまいと逃げてる俺はズルイんだ。


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