treasure

□幸せ再確認
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どうも今日は寝つきが悪い。

いつもなら布団に入るとすぐに意識がなくなるのに、時計の針はもう1時をさしている。
理由は…分からない。

でも、ここまで眠れないとさすがに不安になる。



はあ、とため息を1つついて寝返りをうつ。

寝返りをうてば眠れるかと思ったけど、そうでもないらしい。



じゃあ飲み物を飲もうと思い立ち、リビングへ向かった。








リビングでは、浜田が机に突っ伏していた。


「ったく…」

そう思い、毛布を肩にかけようとしたときに、ふと気がついた。


「段幕…」



そういえばこの前、段幕縫いなおそうとか言ってたな。



いつもは俺の方が先に寝てしまうから知らなかったけれど。


こんなに遅くまでやってたのか。



隣に座って、色素の薄い髪にそっと触れる。


「浜田…」



小さく、愛しく名前を呼ぶと浜田は目を覚ました。


「…なんで泉がいるの?もう朝?」
「ちげーよばーか」




口ではそう言ったものの、浜田が目の前にいることがすごく嬉しくて、そっと抱きついた。

「眠れないの?」
「ん…」

ゆっくりと頭をなでてくれる大きな手が温かかった。






気付いたら、さっきまでの不安はきれいに消えていた。


浜田の側、落ちつく。


ああ、そっか。
自分に足りなかったのはこれなんだな。





そう思うと急に睡魔が襲ってきて、ゆっくりと眠りに落ちていく。





あなたの腕の中
幸せを 再確認



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