おめでとうを君に

□手を繋いで帰ろう
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すぐ返ってくると思った返信がなかなか返ってこない。
前までは返ってくる方が奇跡だったけど、最近では割と早く返ってきてたのに。
寝たのか?
……。
まさか。


慌てて三橋に電話をかける。
2回目と3回目のコールの間で三橋が電話に出る。
「あ 阿部くん!」
「お、おぉ。出るの早いな」
意外と早く出てこっちがびっくりした。
でもこの分じゃ寝てなかったんだな。
投げてもなかったんだろうし。
悪い予感が当たらなくて良かった。
じゃあ、返信しろよと言いかけると、先に三橋からそのことに触れた。

「メール…」
「おぉ。返信おせぇから寝たか投げてんのかと思った」
「言われた数しか投げてない よ」
それを聞いて安心したよ。

「みんなからメールが いっぱい来た よ! 阿部くんから来て 水谷くんとか田島くんと泉くんとか あ、あと 浜ちゃんからも来た んだ!」
三橋は興奮したように喋った。
「でも 一度にいっぱい 来たから どうしよう って…」
だから遅かったのか。
「明日みんなに礼言えばいいんじゃね?」
そう言うとそうだねって笑った。
俺は明日の放課後、三橋との約束を取り付けると、おやすみと言って眠りについた。


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