おめでとうを君に
□世界に一つだけの特別
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ゲームをしたり、話したり、栄口から誕生日プレゼントでもらったCDを聴いてたりしたらあっと言う間に時間が過ぎた。
ご飯を食べて一緒にお風呂に入ってたりしたら今日ももうあと30分で終わり。
「俺飲み物とか用意するからソファで待ってて」
そう言うと栄口はパタパタとキッチンの方に走って行ってしまった。
ちょっと寂しいけど、今日はずっと一緒にいられるもんね。
自然と顔が綻ぶ。
友達や家族に祝ってもらうのもすごく嬉しいけど、1年に1度の特別な日に大好きな人と過ごせるって幸せだ。
なんて1人で考えてたら、栄口がお盆を持って戻ってきた。
栄口がお盆の上のものをテーブルに移す。
俺のコーヒーと栄口のカフェオレと…
「うわぁ…!!」
ケーキだ!
大きくはないけどちゃんとしたホールケーキ。
真っ白な生クリームがたっぷり。
目をキラキラ輝かす俺を見て栄口が笑った。
「小さくてごめんね。でも生クリーム作って足したンだよ。水谷 好きだろ?」
そう言いながら栄口がお皿にケーキを切って置いてくれた。
1口食べると甘い甘い味が口に広がって幸せな気持ちになった。
「どう?」
「めちゃめちゃ美味しい!!栄口 料理上手だね。いいお嫁サンになれるよ!」
そう言ったら、生クリームくらい誰でもできるよってぷいっとそっぽむいちゃった。
でも栄口 耳まで真っ赤だよ?
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