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□そんなきみが
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「そうなんだよ…」
今まで田島の面倒を見てきたのはほとんど花井だった。
そこへきて今は西広だ。
さみしい、つぅか。
なんつぅか。
もやもや、みたいな…
ぐるぐるしている花井に阿部の声が降ってきた。
「厄介払いで来たとでも思えばいいんじゃねーの?」
「…うぅ…」
もっともなことを言われ、花井がどもる。
追い討ちをかけるように阿部は続けた。
「それとも、寂しいのか?」
「ッさみしくなんか…」
「さみしくなんか?」
「ッ、ネェよ!!」
顔を真赤にしてそっぽをむいて弁当にがっつく花井をみて阿部はにやりと笑った。