黒執事

□Afternoonteaのあとに
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というのも、契約を交わし、四六時中むろん起きてから寝るまで一緒にいるあい
つが目についてしょうがない。
ハンサムで笑顔を絶やさないあいつのこと。
僕の家に来たマダムたちはこぞって奴を誘惑する。
その数多ある誘惑を全て
「私はあくまで執事ですから」
の一言でばっさりと切り捨てている。
よくよく考えてみなくても、普通の執事にだってそういう情事は男ならなくては
ならないものだけれど、こいつは人間じゃない。
それに、かれこれ100年以上も生きてる、いや、存在している身であれば、とっく
に枯れていても不思議じゃないし。
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