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□春よコイ
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言った時にはもう遅く。
花井の利き手にサッカーボールがクリーンヒットした。
「っつぅ…」
花井が手首を押えてしゃがみ込む。
「花井ッ!!!大丈夫か」
大声で叫ぶと。
慌ててモモ監と篠岡が駆け寄ってきた。
モモ監は篠岡に手当の指示をすると、サッカーボールを手にサッカー部の元へ。
サッカー部から聞こえてくる悲鳴は無視して花井に駆け寄ると。
「わるかったな、田島。他の所に入れてもらえよな」
「花井…だいじょーぶ、かよ」
「おー大したこと、ねーよ」
にっこり笑う花井に田島の胸はずきずきして。
篠岡に頼む、としか言えなかった。
この胸のずきずきは
なんなんだろう?