銀色の世界

□初めてなんて格好悪いですよね
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━━━病める時も健やかなる時も愛し続ける事を誓いますか?









「……ッ」

先程から新八は緊張していた。
何故なら今日は記念すべき日…好きな人、高杉晋助と一緒になれた日だからだ。
志村新八から高杉新八になった。
つまり自分は新妻。(男なのに妻、という問題はスルーで)ちゃんと妻らしい仕事はした。掃除とか料理とか家事全般。
あと、もう一つ。

「初夜、なんて…ッ」

頭を抱えて新八は悩む。
高杉と付き合っていた頃は一回も性行為はした事がない。
意外にも、高杉がうぶな新八の為に待っていてくれたのだ。

結婚してからで良い、と。

そして今日がその日なのである。
別にセックスが嫌なわけではない。むしろ、嬉し…って、いやいや。何考えてるんだ、僕は。
問題はそこじゃない。

実は新八は今日が“初めて”だった。
新八は自他共に認めるシャイボーイだ。
まともな恋愛経験なんてなくて、初めて本気で好きになったのが今の旦那様である。
恥ずかしいが、童貞だ。
何をどうすれば良いかなんて全く分からない。

しかも、高杉にその事を打ち明けられずに、あれよあれよという間に新八はシャワーを浴び、布団の上に正座していた。
ちなみに高杉は今シャワーを浴びている。

童貞だ、なんて言ったら高杉は笑うだろうか。
何となく新八は、高杉は百戦錬磨っぽいなぁと思う。


て、テクニックとか凄そう…。


果たして今夜、新八は無事に初夜を過ごせるのだろうか?
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