treasure

□ひなたぼっこ
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12月25日
昨日から続くXmasムードに僕らも例外なく含まれている…こともなく
僕たちは教室にいた

「な ん で !! Xmasなのに学校で課題やらなきゃいけないの!!」

「しょうがないでしょ。波音が課題出さないから」

「ケーキは!?」

「終わってから」

「やだぁー」

「やだって言ってもだーめ」

波音は普段から週末課題とかを出さない
別に頭が悪い訳ではないのだけど
課題が嫌いで出さなすぎてよく先生に捕まってる。
今回も課題出さなすぎが原因で冬休みなのに学校でプリントをやらされてる
僕は付き添い

「…だって〜」

「普段からやってればいいのに」

「…家で一人の勉強…つまんないもん」

あ…そうか
そうだった…波音は…

「…そっか
じゃあこれからは週末一緒に課題やろう」

にこりと笑いかければ

本当?

と問いかけてくるので
本当だよ
と頭を撫でてやる
そうすると波音も笑うから

「さ、早く終わらせよ
僕も手伝うから」

「うん!!帰りはケーキ食べようね」

「そうだね」

2人でプリントに取りかかろうとしたとき
千治の横から声がした。
「お前らがどんだけラブラブで仲良しかは
よーーーーーーく分かった!!
けどなぁ…一つ言わせてくれ









俺を無視すんなぁああああああ!!」

そう、さっきから教室には波音、僕、瑛斗の3人がいた。

「さっきから砂吐くような甘っ甘なことしやがって!!あれか!!Xmasだからか!?」

「えーちゃん、うるさーい」

「なんだと!?」

「ごめん、瑛斗」

忘れてて

「ちょっ!!千治!?今何に対しての謝罪!?」

「えーちゃん黙って」

「っ…!!てめぇ!!
せっかく波音が大変だと思って来てやったのに!!無視するとは何事だ!?あぁ!?」

「えーちゃん、集中したいから静かにして
ケーキ食べに行けない」
「一発殴らせろ」

「まぁまぁ瑛斗」

波音が心配で来ちゃうあたりは
瑛斗らしいと思う。
なんだかんだ言って瑛斗は波音のこと大好きだからな…
あ、友情的意味でね

「大体!!俺はお前らのケーキデートがどうなろうと知ったこっちゃねーよ!!帰る!!」

「え?」

さっきまで真剣にプリントに向き合ってた波音が不思議そうに顔をあげる
「あぁ?」

「えーちゃん、来ないの?」

「は?何に?」

「ケーキ」

「……は…?」

「だから、一緒にケーキ食べに行かないの?」

「いや、千治とデートだろ!?」

「そうなの!?千治!?」

あ、ここで僕にふるのね。
まぁ波音が考えてたことは分かってるけど

「違うよ、3人でデート?かな」

「は?」

「だって、えーちゃん最近部活忙しくて三人一緒に遊べないでしょ?
だから今日えーちゃん部活休みだしたまには遊びたいなって」

「波音…」

「それに、おいしいものはみんなで食べたほうがもっとおいしいよ!!」

優しく微笑む波音に僕も頬が緩む。
それは瑛斗も同じで
少し呆れてでも嬉しそうに笑った

「しょうがねーなぁ!!
ほら、プリント貸せ!!
俺もやってやる」

「え!!やったぁ」

「早く終わらせてケーキ食いに行くぞ」

「うん!!」

そんな2人を見てまた僕は笑った

3人で課題に取りかかるきっともうすぐ終わるだろう
そしたら3人でXmasケーキを食べに行こう



Merry
Xmas………

(「あ!!雪だぁ〜!!」)

(「うぉ!!まじだ」)

(「ホワイトクリスマスだね」)




きっと波音は三人で過ごしたかったんですよ
千治とは多分24日にデートしてる筈
というか毎日一緒にいるけど
Xmas presentとして
快くもらってくれると嬉しいです






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