夢やら

□エタノールと駆け引き
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『伊作...』

「あれ?どうしたの?」






(エタノールと駆け引き)






保健室は薬の匂いと
木の壁や床の匂いで
それを深く吸ってから
伊作を見た。
何か帳面をつけているようだったけど
あたしが来たからかそれを閉じ、
筆を置いた。





「授業中だろう?」

『うん、あたし色香の授業嫌いなの』





色香、という言葉が原因か
伊作は一瞬目を泳がせた。





「でも、さ。くのいちになるには必要だよ…色香も。くのいちはそれで死を免れる事も少なくはない訳だし。」






なんで悲しそうに目を伏せるの?
色香の授業受けて
肌を露出するであろうあたしに
あなたが嫉妬してるって
勘違いしても良いの?





『…分かってるよ』





そしてあたしを
追い出そうとしないんだ。

勘違いしたまま
あなたが欲しがってる言葉を
いま、言ってあげる。






『だってね、あたし、伊作以外にハダカ見せたくないもの』





思い切り、
小さく可愛く言ったら
我慢出来なくなったのか
彼はあたしを
ぎゅ、と
抱きしめた。










Fin


これも色香。









イマイチ色香の授業を理解できてないまま書いてしまった。


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