12/19の日記

05:02
SWEET MEMORIES
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トシぃ、なんで死んじまったんだよ

副長、うそですよね

真選組の鬼の副長こと
土方十四郎が死んだ…

俺は近藤さんや山崎のすすり泣きを聞きながら、そっと部屋を後にした

姉上の時は、あんなに涙が出たのに…

涙ひとつ流れてこねぇ

はっ、やっぱり冷てぇや


自虐的な笑みをこぼし拳を壁に叩きつけた

ぽとん、紅い花びらのような血に染まる白い雪


俺は身体中の力が抜けて
その場に崩れ落ちた


何やってんの、沖田くん
雪遊び?

声の方向に視線を移すと
袴姿の旦那


そんなんじゃ、ありやせん

明日から副長になれると思ったら、興奮しただけでさ

出来るだけ目線を合わさないように答える俺

沖田くんてさ、嘘がつけない子だよね…

多串くんはさ、素直な沖田くんが好きだったんだよ
だから、泣いてもいいよ

旦那の優しい眼差しといつも以上に、真剣な口調に俺は涙が、はらりはらりと溢れ出した


思いっきり泣きなよ


旦那の広い胸に飛び込んで子供のように泣きじゃくった


沖田くん、君の涙は悲しいけど

もっと甘えてくんねぇかな
土方にはなれねぇが、頼りにはなるぜ


俺を膝に抱えこんで、あやすような旦那の声を聞きながら
深い眠りについた


愛してるよ、総悟

大好きな土方さんの声

そっと髪を撫でられたような気がした


薄れゆく意識の中で

好きだよ、沖田くん

旦那の声が耳に残る

これは悪い夢だ…

横に眠る旦那の手を握りしめ瞳を閉じた



後書き

銀さんが亡くなった彼です
暗い内容ですみません

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