土沖novelU
□小悪魔な天使
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「やっぱり可愛いって罪ですねィ」
仏頂面で煙草を蒸かす俺にすり寄る総悟。
‥‥何処が可愛いんだか
呆れて物が言えねぇ。
「ヤキモチ妬きはみっともないですぜ?」
ニッコリと微笑む総悟。
口には出さなかったが
やっぱり可愛い。
「とにかく誰にでも甘い顔すんな!」
照れ隠しにガタガタと
襖を開け風呂に向かった
「ほーんと素直じゃねぇんだから」
土方さんの香りがする
着流しをギュッと握りしめる。
煙草の香りに包まれる内に眠ってしまった。
すーっと襖の開く音。
誰かの手が触れる。
その時の俺は土方さん
だと信じていた。