土沖novel
□HOME SWEET HOME
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たかがマヨネーズの事
ぐらいで怒らないでも
いいだろうと腹立ち紛れにビールを飲み干した。
すぐ帰って来るだろうと思ったが1時間経ってもまだ帰らない。
流石に気になり探しに
出ると2人で行く公園が目に入った。
暗闇に白いセーターが
浮かぶ。
そっと近づくと
「なんでぃ?来るな!
バカ土方‥はっくしゅん」
震える体を抱きしめて
「総悟?ごめんな」
冷えた体にカーディガンを羽織らせる。
「何しに来たんでぃ?」
「お前を迎えに来た」
「俺‥早く迎えに来て
くれないかって思ってた」
思わず顔を見合わて笑った。
「帰ろうか?」
手を差し出すとそっと
指を重ねる総悟。
2人の家に帰ろう。
暖かい気持ちで除夜の
鐘を聞きながら家路に
ついた。