土沖novelU
□遠い約束
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俺の名は沖田総悟。
泣く子も黙る一番隊隊長。
今日の仕事は将軍警護。
祭り囃子を聞きながら
「何で人が遊んでるのに警備なんですかぃ?」
不満げに小石を蹴る。
「警察なんだから当たり前だろ」
髪をくしゃと撫でられた。
小さくなった飴玉をガリッとかじった時花火が上がった。
ん?将軍の後ろに怪しい人影。
俺は急いで駆け寄った。眩しい銀色の光。
「その手を離しなせぇ?さもないと」
刀に手をかけた。
幕府の狗が‥せせら笑う男。
「舐めんじゃねぇ」
鈍い音と共に男の体が
崩れ落ちた。
「将軍は無事か!?」幸い将軍は大事なく胸をなで下ろした。
「あんた、来るの遅すぎでさァ」
血染めの刀をペロリと舐めた。
返す言葉が見つからない。
茫然と立ち尽くす。
この貸しはたこ焼きで
いいですぜと振り返る。
土方さんの背後に何かが光った。
「危ない!」
俺は土方さんを抱え地面に伏せる。
ドカン!大きな爆音が鳴り響いた。