土沖novel

□不器用な君
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今日総悟は非番のはず
だが珍しく攻撃して来ない。

まぁ平和だからいいかと思っていたら晩になっても姿が見えなかった。

アイツの部屋は真っ暗なまま。

仕方なく自室に戻ると
灯りが点いている。

「あっ土方さんお帰りなせぇ」
「お前今日休みだろ。
何してた?」

机の上には美味そうな 食事が並んでいる。

「夕飯の支度してやした!」
「何だよ‥急に」
「たまにはいいだろぃ!さあ食べやしょう」

腹も減っていたので
「頂きます」て野菜の
煮物を食べると優しい
味がした。

「まずかった?」
心配そうな総悟。
「いや‥旨いよ。お前
1人で作ったのか?」
「もちろんでさ。本を
見ながら作りやした!」照れ笑いを浮かべる。

総悟の指に無数の切り傷や火傷の跡。

「指痛かっただろ?」
「これは猫にやられて」慌てて指を隠した。

「素直じゃねぇな」

でもそんな君が愛しくて不器用な君の優しさに
心が温まった夜

疲れて眠る頬に触れる
だけのキスを落とし
優しく抱きしめ幸せな
気持ちで眠りについた。
 

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