土沖novel

□時にはね(土方さんハピバ小説)
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まだ朝日も昇らず微睡む耳元でけたたましいメール音
ディスプレイには総悟
「駅にいやす。すぐに来なせぇ」
せっかくの非番に何考えてやがる!
ん?アイツも非番の筈だか
急ぎ着替えて駅に行くと‥其処にいたのはミニスカート姿の総悟。
「遅いでさァ」「お前なんて格好だ」
呆れ顔で煙草をくわえると「今日は子供の日なんで付き合って下せぇ」
子供の日って違うだろ。「何処に行くんだ?」
「もちろん遊園地でさァだからこんな服着てるんでさ」と綺麗に笑う。
確かに今の総悟は可愛いが今日が何の日か忘れたのか?
「土方さん?行きましょう」少し不機嫌な俺の手を取り目的地に進む。
「総悟何乗るんだ?」「やっぱり恋人同士は
観覧車だろぃ?」赤らんだ顔で答える。
観覧車が動き始め煙草を吸おうとすると「狭い
空間で吸わないで下せぇ」細い指先で取り上げられた。
憮然とした表情で屯所に戻ると小さな包みを
手渡す総悟。「何だよ?これ」「開けてみなせぇ?」包みからは金色のライターが1つ。
「誕生日おめでとうでさァ」軽く唇が触れた。
お前‥「忘れる訳ないだろぃ?」
煙草よりも甘くほろ苦いキスもたまにはいいだろぃと悪戯っぽく微笑む総悟を抱きしめた最高の誕生日
 

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