土沖novel

□SUGAR DOLL
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そんな事を知らない総悟は翌日台所である物を
作っていた。

「こんなもんかねぃ?」顔を赤らめ慣れない手つきで作っているのはキャンディらしい。

「出来た!」総悟が嬉しそうに叫んだ瞬間土方が台所の前を通った。
背後からそっと近づき
「不恰好なキャンディだな」欠片を口に入れた。「何してるんでさ」
甘い物嫌いな人がキャンディを食べた事に驚き
声が出ない。
「俺の為にありがとう」総悟の火傷だらけの指に優しくキスを落とした。真っ赤な顔の総悟は
「煙草で体壊して欲しくなかったんでさァ」
土方の胸に飛び込んだ。「お前の気持ち分からねぇでごめんな?」
「俺こそ無視して悪かったでさ。煙草よりも‥
俺の方がいいでしょ?」出来たばかりのキャンディを含み土方の口に滑り込ませた。

「甘いぜ?」
そう。アイツは俺の
SUGAR DOLL
毒にもなり媚薬にもなる。
アイツが俺の心をとろかせた夜に2人初めて結ばれた。
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