01/14の日記
19:25
ぼけぼけ ぼけ太郎
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大ぼけ 小ぼけの ぼけ太郎さん。
今日もぼけぼけお散歩です。
たんぽぽの咲く川原の横を歩いていますと、小石がころころ落ちています。
「あーらよっ」
と、ぼけ太郎さん。小石をひとつ蹴り上げて、ぽーんっぽーんっとついてみせます。
「あーらよ、あーらよっ」
ぽーんぽんっ。
蹴り上げた小石が柿の実にあたりました。
柿の実は、小石のかわりにぼけ太郎さんの足の上に落ちてきたので、ぼけ太郎さんは柿の実を蹴り上げました。
「あ〜らよっ」
ぼぉーん。ぼんっ。
なかなか重い柿の実ですが、ぼけ太郎さんは上手に蹴り上げます。
「ほいほい、あ〜らよっ」
ぼぉーんのぼん。
蹴り上げた柿の実が、今度はとうふ売りのかついでいた桶の中にぼちゃんと入り、かわりにとうふが一丁跳んできました。
「おおっと、おおっと、あーらあよ」
ふおーん、ほん。
ぼけ太郎さんは軟らかく足を曲げながら、とうふを高くへ蹴り上げました。
「あーらあらよ」
ふおーん、ふおーん。
とうふはとっても軽かったので、空高くまで上がっていきます。
「おおーい!どこまで行くんだ〜?」
ぼけ太郎さんの蹴り上げたとうふは、とうとう雲の中まで、すぽんと上がって行ってしまいました。
はらはらはらはら…
蹴り上げたとうふが落ちてこないかと空を仰ぎ見てでいると、その空から雪が舞い落ちてきました。
「さすがに雪は蹴れねぇなあ」
それからもとうふが落ちて来るのを待っていたぼけ太郎さんですが、雪がひざの上まで積もってきましたので、さすがにとうふはあきらめようかと思いはじめました。
ですが、どうにも淋しいような悔しいような気持ちが残っています。
「う〜ん、う〜ん。もやもやっとするなぁ。う〜ん、う〜ん。おいらのお腹に、お空の雲が入ってきたのかなぁ。」
もやもやが溜まりにたまったぼけ太郎さんは、あたりに積もった雪をえいやっ!と蹴り上げてやりました。
えいやっ!
えいやっ!
こっちもえいやっ!
あっちもえいやっ!!
するとぼけ太郎さんが蹴り上げた雪がだんだん集まって、三かくの大きなお山ができました。
「こりゃあ、いいぞ!」
ぼけ太郎さんはもっともっと蹴り上げて、雪を集めました。
えいやっ!
えいやっ!!
たーくさん雪を蹴ったぼけ太郎さんは、疲れてその場にどさっと寝転がりました。
「ふー、やれやれ。」
寝転がったぼけ太郎さんがウトウトし始めると、頭のあたりに丸くてギザギザなものが見えたような気がしました。
起き上がって見てみると、それは見事に大きなすいかでした。
ぼけ太郎さんは、えいやっとすいかをもぎ取ると、お山めがけて
ぼおおおおおーーーん!
と蹴り上げました。
蹴り上がったすいかはお山の上でパカリと割れて、すいかの赤がみるみるお山にしみこんでいきました。
大きなお山は、大きなかき氷になりました。
ぼけ太郎さんはセミがミーンミーンと鳴くなか、その大きなかき氷を残らず食べきりましたとさ!
おしまい
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