雪比良隊員の観察記

□苺と一護
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『苺と一護』
美味しいイチゴを召し上がれ♪


「いっただきまーす♪」


 真っ赤に熟れた美味しそうな苺を一口でパクッと食べた。


「♪♪うまいっ♪♪」


 ほのかな酸味と、十分な甘味。ちょうどいい加減に、ニッコリと笑顔が浮かぶ。


「そんなに美味しいデスか?黒崎サン?」


 一護の満足そうな笑顔を見ながら、向かい側に座った浦原が聞く。


 ――そう、ここは浦原商店の一室。お得意先から貰った食べ頃の苺を一護と浦原の二人が仲良く食べているのだ。


「ああ、かなりウマイよ♪」


 ありがとな浦原さん、と苺をくれた本人にお礼を言う一護。


「いえいえ、ドウイタシマシテ♪」


 喜んで戴ければ幸いです。と言いながら、パクパクと苺を口に運ぶ一護を幸せそうに眺める浦原。


「もしよければ、アタシの分もどうぞ」


 あまりにも美味しそうに食べる一護の皿の苺は、既に最後の残り一個となっていた。


「いや、ワリィしいいよ」

「いえいえ、遠慮ならさずに♪実はアタシ、先ほど頂きましたから」

「……そっか?じゃあ貰うけど……」


 そこまで言って、皿の上の苺を眺める。


「……どうせなら一緒に食べようぜ」


 「一人でより、二人で味わった方がもっと美味しいだろ?な?」とそう言った一護は持っていたフォークに、苺を刺すと浦原に向かって差し出した。


「……?」

「ほら、…あーん」

「!?」

「……いらないのか?」

「い、いいえっ!頂きますとも♪」

「そっか?なら早くあーんしろよ」

「はい…/////」


 あまりにも自然に、何の気負いもなく苺を食べさせてくれる一護の意外な行動にビックリした浦原だったが、当の本人が気にしていないようなので、口を開き食べさせて貰うことにする。
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